離れて見ても、近づいて見ても水墨画

 

ミクロの山水画

 このところ、福岡あたりでも木々が色づきはじめました。夕方西の空はオレンジ色に染まり、振り返ると青い空に白い半月が光っていて、とてもきれいです。高層の雲はまるで薄墨を流したようです。光りの変化が季節のなかに感じられます。こころが自然と色彩を求めていきます。

 この画像は『Interplanetanetary』という作品の一部です。オレンジの色の広がりが、まるで夕日のようにあるいは燃えたつような山を連想させます。

マクロの水墨画

「Interplanetanetary」とは「惑星間の」とか「惑星と太陽間の」といった意味です。地球を飛び出して宇宙から太陽や地球のような惑星を眺めてみたら、こんな感じかもしれません。

 スペースシャトルから青い地球をとらえた映像をよく見ることができますが、その宇宙の風景が私のなかの記憶に中に刻まれて、秋の夕空のオレンジの風景と相まってこの作品ができあがったように思います。墨の部分は渦巻く大気や磁場のように見えます。上部はオレンジの惑星、それとも太陽でしょうか?「Interplanrtarey」惑星たちです。いろいろとストリーを考えてみてください。

画面構成について

 面による対比、色彩の有るものとないものの対比がこの絵の主軸を形成しています。「あふれ出しそうでとどまろうとする色彩」と「流動する墨」の対比を楽しんでいただければと思います。