全国の受験生のおかあさんたちにエール!

受験シーズン到来です。

 先週末にはセンター試験が行われました。受験生を持つお母さんたちももうひとふんばりです 食事のこと、体調の管理のこと、あれやこれやと気を使い、口を出しすぬよう努め、励まし、慰め、バーゲンシーズンにもかかわらず、わが身は買うのも我慢しても、子供の入試のためには湯水のようにお金も使ってしまう、そんなけなげな母ももうすこしの辛抱ではないでしょうか。

センター試験の現代国語の過去問の中に李禹煥さんの文章を発見しました。

 かくいう私も受験生の母です。興味半分から、子どもの買ってきたセンター試験の国語の過去問をちょっと覘いてましたら、2010年の追試の現代文の中にたまたま「気韻」という言葉をみつけました。もう少し見てみますと、それは画家の制作について書かれた文章で、問題はその論旨を問うものでした。

 出典は李禹煥さんの『余白の芸術』から「画家の領分」です。ここで展開された李禹煥さんの主旨はまさにこのサイト[beyond-k2 水墨渾然]と相通じるものでした。それは画家自身が制作の目的にとらわれず、制作において使用する素材とのやりとりを通じて発見したり、共感したりしながら、画家自身も自らを自由に解き放って想像しなかったような世界、画家を超えた世界を創造された時、そこに東洋画でいうならそこに「気韻」が生まれるというものです。

 この文章の主旨は私自身として体験を持ってよく理解できているにもかかわらず、実際に問題を解いてみると,完答することができませんでした。問題となるのは、その選択肢の煩雑さです。子どもたちはこれを20分程度で解かなければならなそうです。なぜセンター試験があるのか大変疑問を感じました。

 そこでこの作品は解けそうで解けない時のような印象を感じさせるので、その題名を「大問Ⅰ」としました。フェルトペンによる作品 3 です。