英国 「Norwich」で個展を開催しました。〈2〉

 

掃除1

 

ノーリッジに到着

 ノーリッジ町並み(2)Webアムステルダムから小さな飛行機に乗り換えノーリッジに到着すると、イングランドです。やはり雨。欧州線では預けた荷物が届かないこともあるので、作品を入れてた特製ダンボールは無事に着くかどうかとても心配でしたが、雨の中、飛行機から直接取り出される荷物の山のなかにちゃんとありました。ダンボールごと何重にも大きなビニール袋に入れておいて良かったです。もちろんなかの紙缶もビニール袋に入れてあります。このダンボール箱は帰国の際にも使用ますので、ひと安心です。

 早速タクシーで宿泊先である「3 Princes Street」へ向かいます。

「3 Princes Street」は家族でやっている B&B ですが、今回私たちは1ヶ月間の滞在なので、家具付きのお部屋をリクエストしておきました。2階にまず、キッチン3階にベットルームそして4階にリビングという配置で、少々使い勝手は良くない点もありますが、何よりとても清潔で気配りの行き届いたお部屋で非常に気に入りました。

 

 3.Princes Streetのリビングルームさらにこのお部屋は長期滞在用に初めて貸されるというこで、4階のリビングのカーペットはシミひとつない新品のままだったことは、何よりラッキーでした。早速、この広々としたリビングのスペースを使って安心して作品の「簡易掛け軸化」を始めることができました。

 

 

ギャラリーへの道

美術学部の建物 ノーリッジはイングランドの東部にあるノーフォーク州の州都で、中世の町並みを残す文化都市であり、市の中心部には大聖堂やイーストアングリア大学の美術学部があります。イングランドのなかでも経済面での開発がうまくいっている方の都市といえます。しかし、少し中心をはずれるとやはり少し荒れて感じのするところもあります。

 

 アーチストの建物として再利用たとえば、ショッピングモールの建築が途中でとまってしまったような地域もあります。ノーリッジではそういうビルを利用して、アーチストたちのアトリエとして再利用する試みが始まっています。美術学部があるためでしょうか、その卒業生のみならず、アマチュアの美術愛好家たちもアトリエとして安く借りることができるようです。

 今回私が個展をするギャラリーもそういう地域にありました。

 

ギャラリーまでの道1 さて、この少し荒れたような感じを与えるショッピングモールを過ぎてしばらく歩くと、今回個展をするギャラリーがあります。

『 Yallops  Gallery 』です。通常、日本の貸しギャラリーの場合はギャラリーのオーナーさんがいて、掃除はもちろん施錠して帰る必要もない訳ですが、『 Yallops  Gallery 』 の場合は私が費用を渡してギャラリーの鍵を受け取り、だいたいの説明を聞くと、あとはご自由にといった感じで、ギャラリーのオーナー帰って行きました。

 このギャラリー決して悪いという訳ではないですが、「なんか汚れた感じがするなあ。」正直なところ、これが第一印象でした。「これでは作品を取り出して、展示作業などできない!」しかたがありません。まずは大掃除から始めることとなりました。このギャラリーを見つけてきてくれたサラさんも一生懸命なぐらい手伝ってくれて、磨き上げることなんと半日。私は床を掃いて自宅でもしたこともない雑巾掛けを、サラさんは全面ガラスみがきをしてくれて、やがてこのギャラリーはピカピカに生まれかわりました。最初の写真は二人でギャラリーを磨き上げている様子です。

 

 準備開始そうしてやっと展示作業を始められるようになりました。このギャラリーは前後の2室からなっています。日本のお座敷のように磨き上げてあるので、もちろん靴をぬいでも大丈夫です。製作用のフェルトの下敷きを床にひき作品を取り出します。あらかじめ作品の配置は考えていましたが、実際に作品を壁ぞいにおいて配置を確かめ調整します。

                      ーつづくー